2020/08/04 23:04

今日は満月。

見上げると大きなお月様が輝いていました。
お月様が日本中を、世界中を照らしてくれている安心感。
不安感にフォーカスするより、安心感に包まれる方が幸せに決まってる。

さて、今日はブルーノ・パイヤール第二話です。
◆デゴルジュマンって?から始めます。
デゴルジュマンはシャンパーニュにとって外科手術のようなもの。
長期瓶内二次発酵で生じた澱(オリ)を除去する作業です。
緻密なデータ分析と蓄積された職人技の見せ所。シャンパーニュの製造工程の中で最もワクワクする瞬間です。
瓶を10日間程逆さに固定し、瓶口付近に集めた澱をマイナス25℃で部分冷凍し取り除きます。
この時に少量の炭酸ガスが失われて酸素が入り、ワインは次第に酸化していくため、飲み頃を判断するうえでデゴルジュマンの日付が非常に重要な情報となります。

デゴルジュマンを施した後はセラーでしっかり休ませ回復させる必要があります。
ブルーノ・パイヤールのシャンパーニュは、短いもので5か月、長いもので12~18か月程休ませます。
デゴルジュマン後から始まる新たな熟成でワインは次のような段階を経て成長していきます。

第1段階:新鮮な果実のアロマ
第2段階:花の香りを感じさせるブーケ
第3段階:複雑なスパイスの香り
第4段階:トーストのような香ばしい香り
第5段階:砂糖漬けのような果実の香り

経年とともに様々な香りのニュアンスが蓄積され層を成してゆくことで、ワインは複雑味を増してゆきます。
色合いは濃さを増していきますが、繊細できめ細やかな泡沫を維持します。
偉大なシャンパーニュは時間とともに成長していきます。。熟成したシャンパーニュの味わいもまた格別です。
私は個人的に第4段階にさしかかったシャンパーニュに出会えたら幸せかなぁと思います。
そこに至るまでの日々を思うと、軽々しく言えないのですが。。。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
みなさまのおうち時間が楽しくなりますように。

2020/08/04
ソムリエールやまもと